昭和初期のオールドすべり台

岡山市の都市公園には、戦前のコンクリートすべり台がいくつか残っている。今後二度とつくられることのない貴重な遊具だ。上掲の写真は三野公園のオールドすべり台。三野公園は桜の名所として知られる景勝地で、小高い山の上にある(市の中心部からは外れる)。

三野公園が整備されたのは昭和6年(1931年)。もしこのコンクリートすべり台が同時期に設置されたものだとすれば、岡山市内では現存最古のすべり台ということになる。なぜなら、現在コンクリートすべり台が設置されている他の岡山市内の都市公園は、すべてこれ以降につくられているからだ。

下の2つのすべり台は島田西公園(北区西島田町、昭和13年/1938年)と、内田第1公園(北区清輝橋、昭和16年/1941年)のもの。同じように見えて少しずつ異なるデザインを味わってほしい。

この他、上伊福東公園(北区伊福町、昭和10年/1935年)、上伊福西公園(北区津倉町、昭和15年/1940年)などにもコンクリートすべり台が残っている。戦前のすべり台がこれほど狭い範囲にいくつも残っている都市は珍しいのではないだろうか。

戦前からあるということは、親子3代・4代にわたって、子供の頃に同じすべり台で遊んだというご家族もおられるかもしれない。オールドすべり台には、たくさんの人々の思い出が宿っている。

(text&photo 内海)

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